ターゲットへの訴求には、メディアの特性も意識する

Design

今回は、集客に使うメディアによってターゲットへのアプローチも変わるので、使うメディアの効果とアピールする内容との組み合わせをしっかり吟味しましょう、というお話です。

色々とアピールしたい気持ちはわかりますが、思いをあれこれと詰め込むと、結果として思いが伝わりにくくなります。集客に使うメディアにもそれぞれ特徴や、向き不向きがあります。ぜひ、そのことを意識していただけたらと思います。

Webサイトとチラシ配りの組み合わせによる事例になりますが、この内容と近いお話が過去にありましたので、それを少しご紹介します。

あるホテルがリニューアルした時のことです。リニューアルオープンに合わせて、Webサイトも内容を更新しました。サイトの内容は、リニューアルされた施設の特徴、宿泊プラン、そのほか宿泊以外の利用方法など、ホテル全体の情報を紹介したものです。

その後、このホテルからチラシを制作したいという依頼を受けました。チラシの目的は、このホテルで働く人の募集です。

ところがチラシの内容を決める話を進めていくうちに、少しずつ内容がズレていったのです。「働いてもらう人にもこのホテルの特徴をもっとよくわかってもらいたい」という気持ちが強く出てしまい、Webサイトの内容を集約したような内容に向かっていったのです。

もともとはホテルが所在する近隣地域への求人が目的のはず。ところが、あれこれホテルの内容説明が付け加わったことで、内容が完全にぼやけてしまいました。

Webサイトの目的は、全国各地でそのような宿を求めて検索しにくる人たちに向けての情報発信ですから、その目的に応じて全体の情報を紹介しています。それを、特定地域というピンスポットの場所に配るチラシに、全国からくるサイト検索者に向けた情報と同じものを盛り込んだところで、本来伝えたい目的がただ埋もれるだけとなってしまいます。

その結果、チラシの本旨が相手の目に入らず、そのままゴミ箱行きに……というのは、あまりにも悲しいですよね。

全体の部分がWebサイトに掲載されているのであれば、そこのアピールはWebサイトに任せて、チラシはその目的をはっきりと絞り込んで表現を考えていきましょう。チラシは直接、人の手渡るメディアです。特定地域の人たちへの直接アピールという点ではとても有効的なツールと言ってもいいと思います。しかも、年齢や性別などのペルソナがはっきりしていれば、チラシの置き場所を戦略的に考えることで、より手にしてもらう確率を上げることも可能となります。 メディアごとの特性と、明確な訴求内容をしっかりと掛け合わせて、より効果的なアプローチへとつなげていきましょう。

関連記事

特集記事

PAGE TOP